この日もジェレミーと2人でウサギさんの面会をしてきた。この日は車いすに座っていたウサギさん。この日の担当看護師も少し気が利かない方だったが、ドラえもん手袋で看護師の方の手をトントンしていたのでウサギさんはこの子を気に入ってるのだろう。
恐らく香港からわざわざジェレミーが見舞いに来ているとは分からなかったのだろうが、それでも30分で面会は終わりわ厳しすぎるし短すぎるわ。少し強めの口調で事情を説明をし理解を得る。
数日寝たきりの状態だったので髪の毛はぐちゃぐちゃに絡まりソフトボールぐらいの大きさになっていた。看護士からシャンプーとコンディショナーを買ってきて欲しいと言われる。病院のものもあるがシャンプーにリンスが入っているもので、髪の毛の絡まりもほどきにくいという。
だいぶ意識がはっきりしているウサギさん。理解をしているかどうかは分からないが、ジェレミーの呼びかけにも反応を示している。ジェレミーの手や頭を触ったりしている。弟に会えてうれしいのだろう。
だが私に対しては怒っている。心当たりしかない私。「ごめんねウサギさん。色々と怒る理由はわかる。俺が全て悪いのは分かっているよ。ただ、血圧を低く抑える必要がある今は、なるべく怒らないようにして欲しいとだけ伝える」。恐らく伝わっていないのだとは思ったが。。
少し経つとウサギさんの機嫌は急に良くなり、私に対してチューやハグを求めてくる。脳出血の影響で感情が非常に不安定であることから、1時間と言う短い時間の中でも喜怒哀楽の感情が抑えきれず爆発したように現れるのだろう。ジェレミーに対しては基本的に、普段と変わらず穏やかに意思疎通をしている。ただジェレミーでも口に入った髪の毛や、からまった毛をブラシで梳かそうとすると嫌がられた。
面会中、笑顔をみることは稀で、顔から読み取れる感情は怒りと悲しみが多いように感じる。また、ドラえもん手袋を付けた手で鼻をかくしぐさをよくするようになった。かゆいのかそれとも他に何かのジェスチャーなのか。
ただ病気になる前のウサギさんは、基本、瞬間湯沸かし器の様に一気に沸点に到達するが、すぐに落ち着き機嫌がよくなる。このことを思うと、病気になった今も実はこれまでと同じなのではないかとも思えてくる。
私たちが帰ろうとするととても悲しく残念そうな顔をする。明日また来るよとジェレミーが広東語で話かけると理解したようだ。
またこの日の面会では、ウサギさんが良く観ていた香港人の女性3人のユーチューブを携帯で流していたが、しっかり動画を観ていたので何かしら思い出したりしているのだ。ただ、ウサギさんの記憶だったりが、今回の脳出血によりどのような影響を受けているのかは医師には聞いていない。怖くて聞けないと言うのが正直なところなのだが。
ちなみこの日は末っ子をまじえた3人で神田で焼き鳥を食べた。ジェレミーも私も断酒をしていたが、日本酒が美味しいお店でもあるのでおちょこで2杯だけ、断酒を破りウサギさんの健康を願い乾杯した。


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