2026年7月12日(日曜日)

看護師から人口呼吸器とウサギさんの呼吸状態について説明を受ける。ウサギさんの呼吸回数は1分間に6~8回程度、自分の力でしているようだ。健康な成人の呼吸回数は12~20回なので、半分以下の呼吸回数だ。人口呼吸器を外すかどうかの評価をしているようで、自分で呼吸ができるようになるのを確かめてから人口呼吸器を外すと、看護師から説明を受ける。

面会時間は14時からの15時まで。この間、ウサギさんの血圧や呼吸数を示すモニターが赤く点滅しながらピーピーなり続けている。ウサギさんの状態が不安定なのではないかと心配になり、何度かビニールの外で仕事をしている看護師に声をかけ、大丈夫なのかと質問をした。ベテラン看護師が、機械の設定を直しやっと部屋が静かになり、人口呼吸器とウサギさんが発する呼吸の音が聞こえるようになる。

血液からウサギさんの体内の酸素と二酸化炭素の割合を調べるが問題なく、むしろ数値は良いと看護師が教えてくれた。意識が戻らず、体中に管や何本も線が付けられたウサギさんの横顔を見ながら、肯定的な情報を拾いながら「ウサギさんは大丈夫だ」と何度も自分に言い聞かせていた。

この2、3日で意識が戻ってくるかどうかを注意深く評価していると説明を受けた。

私が病院に到着する前に、CTスキャンで出血が止まっているか確認をしていたようだが、医者が居らず看護師では説明が出来ないと言われる。11日の深夜、病院に駆け付けた際、出血が止まっているかどうかがウサギさんの状態に大きな影響があると言われていたので非常に心配ではあったが、後日、医師から説明を受けることに渋々同意した。

2、3日で意識が戻るかを注意深くモニターリングしているようで、看護師も私を不用意に心配にさせたり期待を持たせないために必要最低限の言葉を選びながら説明をしてくれた。この看護師の方の姿を見て、以後、ウサギさんが今後どうなるのか。良くなっていく可能性があるのかなど、自分の心を落ち着かせるためにする質問はしないことを決める。ウサギさんの命を救おうとしてくれているプロに全てを委ねるしかないのだから。

ウサギさんが目を少し開けた。鎮静剤の投与は12日、14時の時点では止めていたようだが、体に残った鎮静剤の影響で意識がまだ朦朧としているようだ。目は開いているが、声をかけても反応はしない。涙が乾いた跡が目の周りに残っている。頭の部分には触れてはいけないので、手の甲をさすりながら、「ウサギ、愛しているよ。大丈夫か?俺だよ、としゆきだよ、分かるか」と声を掛け続けた。

この日は医師には会えないと思っていたが、帰り間際に医師の方に会うことができた。CTスキャンの結果は12日の時点では出血は止まっていると言うことだった。だが、出血の量も多いことから、右半身には後遺症が残り、歩行が出来るようになり、右手が使えるようになるまでには時間を要するだろうと、話してくれた。

この日は、牛久に住む次男と両親が、私のスーツケースを届けに私が滞在している日暮里にあるホテルまで車で来てくれた。夕食を4人で取りながら、2時間ほど私と一緒にいてくれた。

ホテルに一人でいると胸が締め付けられた。特にせまいユニットバスは耐えられない。助かったのはホテルの3階に大浴場があったことだ。この日からチェックアウトをする7月31日まで、毎晩この大浴場にお世話になった。

面会を終え、夕食をしてホテルに戻るのは大抵5時前後。そのため、風呂には誰もいない。毎日、風呂場で体と頭を洗ってから、「ウサギ完全回復と声を出しながら」スクワットをしていた。この時間だけが唯一自分を責めることを止めることができた。

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