この日は11時から社会福利署で障害者給付金の申請をしてから病院に向かう。いつもの麺屋のすぐ近くなので当然フォーと揚げワンタンを購入する。ちなみにウサギさんは医師の診断により高度障害者に認定された。フォーが飽きてきたのか食欲がないのかは分からないが、フォーも病院で出される食事にもあまり手を付けない。
昨日のお母さんとのミスコミュニケーションにより、私が不機嫌だったこと、お母さんが持ってきた食事に感謝もせず無言で食べたことに対し「ごめんね」と謝った。嬉しそうに私の額の汗を拭きながら笑顔を見せてくれた。更に私のテンションを上げてくれたのは、昨日のことをしっかりと忘れずに覚えていてくれたことだ。
これまで携帯の暗証番号などを覚えるのは少し難しそうだが、日々の出来事はどこまで認知・理解をし覚えているかは分からないが記憶には残っているようだ。ここら辺もこれからの生活の中(特に退院後自宅療養が始まってから)でトレーニングをしつつ注意深く見てゆく必要がありそうだ。
記憶に関して言うと、言葉をあまり喋ろうとしない。これまで何度か発音できた言葉でも喋ろうとしない。もしかしたら言葉を上手く発音できない、発音の仕方を思い出せないなどが理由で喋ることが少し憂鬱だったり億劫になっているのかも知れない。数日も前も英語で数字を発音できないと悲しそうな顔をしていたので、思い出せず話せないことが辛いのかも知れない。積極的に間違っても良いからもっと話せと言っているが、それもウサギさんに変なストレスを与えているのかも知れない。ここら辺については、ウサギさんが落ち着いている時にわかり易い表現で軽ーく聞いてみよう。とりあえず、今はウサギさんが自信を持って話せる言葉を反復させたり、口の周りの筋肉を使うよう促していこうと思う。口とその周りの話すために使う筋肉なりを使わないのが一番まずいはずだ。
午前中はいつも通り、食事と歯磨きを手伝い、髪をとかしてから病院を出た。
今週は結局、お母さんが平時は毎日来てくれることになっている。非常に助かる。そしてこの日の夕食は本気を出してきたと感じた。ウサギさんのお母さんの料理は旧正月とそれ以外に、年に2、3度だけ食べるが非常に旨い。この日のメニューは豚肉ベースのスープと中華麺を醤油ベースのソースで絡めシンプルなものだったがた秒で平らげた。ウサギさんは数口だけ食べ、あとは私が食べるのを幸せそうに眺めていた。食後はブルベリーと蒸かしたサツマイモを食べる。
食後は右上半身のトレーニングだ。ストレッチをしてから指先までほぐす。この日は手首から下を上下に動かす練習をした。手は垂れ下がった状態だが、そこから上に動かさせる。少しだが日々、動かせるようになっている。時折、目を閉じて集中してから手を動かそうとしていたりするので、本気で脳から手に指令と言うか「念」に近いものを送りながら、練習に励んでいる。右手を何がなんでも使えるようにしたいのだろう。ユーチューブを観ながら日中自主的に学習ができれば理想なのだろうが、まだそのようなことができる状態にないように思う、今度、興味があるかだけでも聞いてみようと思う。例のカナダ先生のコンテンツだが。
基本ベットの上や車いすで生活をしているウサギさん。洗面所で手を洗うことができない。そのためリハビリ後手を洗えない。リハビリの器具は毎日誰かが使用しその後、掃除や消毒をしている訳ではなさそうだ。なので、ウサギさんには消毒が出来るウェットティッシュで必ずリハビリ後は手を拭くように厳命をした。だが、どうもこのことも忘れている感じがする。汚い手で顔や体を触ったりしているので吹きでものなどが出ている。病気前はかなりの綺麗好きだったので、今病院での生活を、病気前のウサギさんが見たら間違いなく気を失うはずだ、自宅に帰ることでこれまでの生活習慣に戻ってくれることを期待したい(金遣い以外は)。

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