アグネスと2人でウサギさんを訪ねる。今日はだいぶ落ち着いており、問いかけにも耳を傾けている。理解をどこまでしているかは想像することしかできないが、全く理解ができていないということはなさそうだ。
この日は、私に対する愛情表現をしてくれた。ずっと塩対応気味だったアグネスや看護師の方の前で、思わず「おおおっ」と声をあげていた。
アグネスが爪切りをしてくれたが、ゆっくりと落ち着いて手を預けるウサギさん。ヘアバンドを付けて嬉しそうにしながら、お母さんからのボイスメールを聞いたり、貯まったワッツアップのメッセージを眼鏡をかけて眺めて(読んで?)いた。7月11日以前のウサギさんのしぐさや行動が短い面会時間の中で見ることができるのは本当に嬉しい。
この日もレモンを見せアグネスが匂いを嗅ぐように促す。数日前までは、匂いを嗅いでと伝えてもレモンを食べようとしていたウサギさんだが、この日はしっかりアグネス御姉様の指示に従っていた。
車いすでの中庭散歩が相当すきになったのだろう。車いすを見るとベットから身を乗り出して飛び乗ろうとする。頭と体の動きが全く合わないので、看護師の方の支えが必要になるが少なくとも、車いすに乗れば中庭に行けると、連想はしっかりできているのだろう。病気になってからこれまでの出来事は程度は分からないが記憶として蓄積されてはいるのだと感じた。
中庭を3周回る。木陰でセミの鳴き声を聞きながらアグネスが広東語でウサギさんに話しかける。外にでると気持ちが良いようで笑顔を多く見せてくれた。アグネスの手に触れたり、セミの鳴き声に耳を傾けたり、脳に良さそうな刺激が屋外にはたくさんある。外にいる間、何度か、態勢が崩れ右側によってしまったが、右半身が麻痺しているのでしかたがないことなのだろう。


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