2025年10月、サン・ライフ香港から投資連動型生命保険「サンフォーチュン(SunFortune)」が発売された。投資連動型生命保険の発展の歴史を振り返りながら、この商品がどのような背景で生み出され、なぜ現代において一考の価値があるのか、見積もり内容にも触れながら説明したい。
投資連動型生命保険とは
投資連動型生命保険。英語ではInvestment-linked insurance、日本では変額保険やユニット・リンク保険と呼ばれる。生命保険の保障機能と投資機能を組み合わせた金融商品になる。支払った保険料の一部は従来の生命保険と同じく「一般勘定」で運用されるが、残りは「特別勘定」に振り分けられ、株式や債券などの投資信託(ファンド)で運用される。
最大の特徴は、特別勘定の運用成果がダイレクトに死亡給付金や解約返戻金に反映されるところにある。運用が好調であれば保険金は増えるが、逆に運用が悪ければ元本を割り込む可能性もある。つまり、投資リスクは契約者自身が負うことを意味する。ここが預金や従来の生命保険(予定利率が保証されている商品)とは大きく異なる。
投資連動型保険の誕生と歴史的変遷
投資連動型保険は1950年代に欧州で販売が始まり、1970年代に起きたブレトン・ウッズ体制の崩壊や二度のオイルショックによる経済混乱をきっかけに普及が加速することになる。当時の従来型生命保険は、契約時に将来の運用利回り(予定利率)を固定する仕組をとっていた。例えば、「今後40年間、年率4%で運用します」と約束し、その前提で保険料を算出していた。しかしこれら経済混乱により状況は大きく変わる。
先進国は高インフレに見舞われ市場金利は急上昇。米国ではプライムレートが20%近くに達することになる。このことで、保険会社が約束していた利回り(4%程度)は、市場金利(10%超)よりはるかに低くなり、契約者から見れば「保険にお金を置いておくより、解約して高利回りの金融商品に乗り換えた方が得」という状況が生まれる。その結果、米国では1965年から1974年にかけて契約者貸付(保険契約を担保にした借入れ)の残高が急増。多くの保険会社で資金が流出し、保険会社は運用利回りが予定利率を下回る「逆ざや」状態に陥る。この経験が、保険会社に「市場金利の変動に左右されにくい新たな商品」の開発を迫ることになる。こうして生まれたのが、投資リスクを契約者と保険会社で分担する「投資連動型保険」だ。
投資連動型保険普及の流れ
1957年:英国の「ロンドン・アンド・マンチェスター会社」が商業ベースで成功した世界初のユニット・リンク保険を発売。
1970年代:フランス、イタリア、ドイツなど欧州各国に普及。
1976年:米国が英国から変額保険を導入。
1986年:日本がアジアで初めてこの商品を導入。
1990年代:欧州で爆発的に成長。1996~2000年の年平均成長率は24%に達し、2000年の市場規模は2400億ユーロに拡大しました。
1999年:中国本土でも平安保険が初の投資連動型保険を発売。
このように、投資連動型保険は「低金利・高インフレ時代における資産形成の選択肢」として世界中で発展してきました。
サンフォーチュン(SunFortune)特徴
- 通貨:米ドル建て
- 保険期間:100歳まで
- 死亡給付金:契約価額(時価)の105%
- 早期解約控除:5年以内に解約・一部引出しを行うと最大5%の手数料がかかる(5年経過後は0%)
- ロイヤルティボーナス:5年目以降、月平均契約価額が25,000米ドル超の場合に付与
- 被保険者の無制限変更(Unlimited change of insured option)
- 契約後1年目以降、被保険者を何度でも変更可能
- 所定の申請書類を提出することで手続きできます
- 継承オプション(Continuation option)
- 被保険者が死亡した際、受取人がそのまま新たな被保険者(または契約者)として契約を継続できる
- 死亡時に契約が終了せず、資産を次世代に引き継げます
- 予備契約者の指定(Designation of contingent policy owner option)
実際の見積もり例(40歳男性・30,000米ドル一括払い)
下記は、40歳男性(非喫煙)が30,000米ドルを一括払いした場合の解約返戻金シミュレーションになる。年率0%・3%・6%・9%はネットの利回り(各種費用控除後)となる。
| 経過年数 | 年率0% | 年率3% | 年率6% | 年率9% |
| 5年後 | 27,557 | 31,970 | 36,953 | 42,532 |
| 10年後 | 26,313 | 35,410 | 47,228 | 62,473 |
| 20年後 | 24,080 | 44,189 | 79,309 | 139,827 |
| 65歳時(25年後) | 23,020 | 49,483 | 103,358 | 210,834 |
| 80歳時(40年後) | 20,112 | 70,248 | 233,679 | 736,605 |
年率0%のシナリオりでは、ファンド運用手数料やプラットフォーム使用料などの影響で元本を下回り続けるが、一方、年率3%・6%・9%で運用ができれば、20年後には元本の2倍以上、40年後には7倍以上に成長する可能性もある。但し、これらの数字はあくまで仮定であり、実際の運用成果は選択するファンド次第であること。そして元本割れのリスクをしっかりと理解した上で加入をする必要がある。余剰資金がなく、元本割れのリスクが気になる方は検討はすべきでない。
加入を検討すべき方
- まとまった余剰資金があり、4年以上引き出す予定がない(早期解約控除を回避できる)
- 自分で銘柄選択や売買タイミングを判断する時間・自信がない(プロの運用会社に任せたい)
- 複数の資産クラス・地域に分散投資したい
- 死亡保障も得たいが、運用効果も期待したい
運用を担うのは世界トップクラスの企業群
サンフォーチュンで選択できる投資連動ファンドの原資産は、世界的に著名な会社により運用されている。
- Allianz Global Investors
- BlackRock
- Fidelity
- Schroders
- JPMorgan
- BNP Paribas Asset Management
- Franklin Templeton
- Invesco
日本国内の証券会社で同系の投資信託を購入する場合とサンフォーチュンで投資する場合のコスト面・税制面における比較
日本での投資信託購入時の主なコスト
- 販売手数料:購入時に最大3%程度(ノーロード商品もある)
- 信託報酬:年率1~2%程度(ファンドによる)
- 信託財産留保額:解約時に0.3%程度
- 税金:譲渡益・分配金に対し約20%(NISA口座を除く)
サンフォーチュンのコスト構造
- 早期解約控除:5年以内は最大5%だが、5年経過後は0%
- 継続プラットフォーム料:年率約1%(正確な数値は約款参照)
- 原資産の運用会社報酬:年率平均2%程度(ファンドにより異なる)
販売手数料。日本の証券会社で同じファンドを購入する場合、購入時手数料がかかるケースが多い。サンフォーチュンは購入時手数料がなく、代わりに早期解約控除で調整しているため、長期保有するほど有利になってくる。
信託報酬。日本の同種ファンドの信託報酬は年率1.5~2.0%が一般的。サンフォーチュンも原資産報酬+プラットフォーム料で同水準ですが、大口ほど相対的にコスト効率が良くなる傾向がある(ロイヤルティボーナスなど)。
サンフォーチュンに長期間(最低5年以上)かつ、ある程度纏まった額の余剰資金の一括投資をできる場合、日本国内で同じファンドを個別に購入するより、手数料に優位性があると言える。特に、早期解約控除期間を過ぎれば、追加コストなくファンド入替できる柔軟性は大きな利点と言えるだろう。余剰資金の運用先を決めあぐねている方は一度是非サンフォーチュンの見積もりを入手しては如何だろうか。

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