サンジョイ・ギフトグローバル２の運用比較。見積もり改定後の内容を見ると、ビビりな私はサンギフトグローバル２を選択する。

今年の7月、保険監督庁から想定利回りに関する、上限変更(IRR/Internal Rate of Return上限6.5％)に関する通達があった。保険監督庁の管轄下にある全ての香港籍保険商品が対象となる。当然サン・ライフ香港の商品も対象になり、人気商品のサンジョイ・ギフトグローバル（以下サンジョイ・ギフトと記載）の見積もりにも変更があった。名前の変更もありサンジョイ・ギフトグローバル2となっている。

想定利回り以外にいくつか変更があるが、加入検討者が知っておくべきポイントは保障期間が120年から終身になっていること。そして死亡保障の受け取り方の選択肢が増えている点だろう。

改定後、解約返戻金はどのように変わったのか？

改定前のサンジョイ・ギフトの商品説明では、15～25年程度で運用を考えいるなら中長期で解約返戻金が大きく増えてくれるサンジョイ。30年以上の超長期で運用をしてゆくならギフトを検討すると良いと運用利回りと解約返戻金推移の観点からお伝えしてきた。

だが改訂後の設計書ではジョイ・ギフト共に確定と非確定の解約返戻金を合算した数値を見ると、年によってはジョイが良かったりギフトが良かったりと傾向性が無くなっている。そのため、運用予定年数や損益分岐点を切り口とした商品説明では加入検討者への説明が難しい。香港外居住者の方には「サン・ライフ香港≒サンジョイ」のようになってしまっているところがあるようなので、加入の検討においてはサンジョイだけでなく、必ずギフトの見積もりも（勿論これら以外も）我々保険屋から入手し解約返戻金がどのように増えてゆくのか確認をして欲しい。合算した解約返戻金の傾向性は確認し難くなっているが、一方で確定の解約返戻金にはわかり易い変化が見える。改定前のジョイ・ギフトの確定解約返戻金は基本加入から満期償還を迎えるまで一貫してジョイに優位性があった。だが、改定後の見積もりではギフトのそれが逆転している。

非確定解約返戻金の将来の伸びに期待し加入の意思決定をして頂くのも良いが、サンジョイ・ギフトに限らず香港保険を活用した資産運用であり資産形成の真骨頂は約束されたリターンを契約者の方達へお支払いするところにある。ご自身で株の売買をする自信がない方や、日本で販売される保険商品の運用利回りではどことなく心もとなく感じておられる方達のツボを程よく押してくれるのが香港保険でありその約束された確定解約返戻金だ。なので私は必ず新商品が販売されたり今回のように既存商品の運用利回りが変わる際には、必ず確定解約返戻金の増え方だけは特に注意して確認するようにしている。

保険会社側での運用成績次第で契約者に支払われる非確定解約返戻金の成長性に期待し加入意思決定をして頂くのも、もちろん、それはそれで良いのだが、この返戻金はあくまでも「運用成績次第」となる点はしっかりと認識した上でご加入して頂きたい。今回のIRR（非確定解約返戻金利回り）の上限改定が行われたのは、保険会社が見積もりに反映される非確定解約返戻金の伸びを過剰に大きくできないようにするための措置でもある。

非確定解約返戻金の名誉のために少し細かい話を付け加えさせて頂くと、この非確定解約返戻金の運用成績は保険会社からフルフィルメントレシオと言う形で毎年公表される。達成率が何％と言う形で公表されるが、例えば見積もり記載の確定解約返戻金が100ドルだとして、仮に80％を達成していればこの80ドルは契約者の口座に確定解約返戻金と共に蓄積される（※解約時にのみ払い出されるターミナルボーナスは対象外）。加入者は蓄積された解約返戻金がどのぐらい増えているのかを確認をすることはできるので、株式投資程では無いにしても、加入者は自分が投資した保険料であり資産が毎年どうなっているのかを確認、そして実感しながら運用してゆくことはできる。

運用比較

以下はサンジョイ・ギフトを一括払いで払い込み運用した場合の見積もりの比較表となる。ロイヤル・フォーチュンも含めているので3商品を見比べてもらいたい。サンジョイ・ギフトの保険料と支払い方法を125,000ドルの一括払い設定したのは、ロイヤル・フォーチュンの支払い方法が一時払いで最低加入保険料が125,000ドルからとなっているので、それに合わせている。