サン・ライフ香港のヴィーナス1
2021年8月にサン・ライフ香港よりVenus2/ヴィーナス2がリリースされた。
これは昨年リリースされ数か月もしない内に供給が停止されたヴィーナスの後継シリーズだ。
販売が早期で停止された理由ははっきりと分からないが、
契約者にとってメリットが多すぎたことだと言われている。
真偽は定かでないが債券などに投資している層が、
利回りが債券よりも優れるヴィーナス1を買い求めたとも言われている。
ヴィーナス1の加入条件である最低保険料は25万ドル(日本円でおよそ3,000万円)であったことから申込を出来る人は一部の富裕層に限られていた。
損益分岐点の時期も7年目とこれまで手頃な保険料(2.5万ドルから)で加入が出来る
ヴィジョンやヴィクトリーよりも早いことから加入したい人が相当いたようだが、
ほとんどの方にとって保険料がネックとなり泣く泣く契約を見送らざるを得なかったようである。
ヴィーナス2の特徴
そして今回、
サン・ライフ香港は最低保険料を25万ドルから半分の12.5万ドルまで下げたヴィーナス2を発売する。
ヴィジョン同様、最長のプラン運用期間は120年となり、
その間、被保険者(単独、共同名義)を変更しながら満期償還まで運用してゆくこともできる。
アメリカとアジアをメインの投資地域とし、債券比率を30~90%と大きくとり、
一方株式比率は10~70%で運用をしてゆく商品となる。
運用のリスク度合いで言えばヴィジョンやライフブリリアンスに近い。
早期解約は決してすすめないが、
予想外のイベントが発生しプランを損益分岐点である8年を待たず、
解約した場合でも保険料の88%が契約者に戻ってくるのは助かる。
確定の死亡保障は、
契約1年目から保険料と同額が死亡保障受取人に支払わる設計となっているが、
非確定のリバーショナリーボーナス、
ターミナルボーナスの付与が始まるのは契約から8年目からとなる。
この点は解約返戻金の非確定のボーナスの構造も同じ。
商品概略
商品名:Venus2
最低加入保険料:125,000USドル
被保険者年齢:0~80歳まで
名義:単独、共同名義での加入も可 ※名義変更も120年内であれば自由に行える最長契約期間:
被保険者が120歳になるまで、またはプラン継承しながらの運用の場合は契約から120年目まで。
支払い:一括払いのみ
通貨:USドル
見積り内容
End of policy year:経過年数
Total premiums paid :支払い保険料合計
Surrender value:解約返戻金
Guaranteed :確定解約返戻金
Cash Value of Accumulated Reversionary Bonus:リバーショナリーボーナス(非確定)
Cash Value of Terminal Bonus:ターミナルボーナス(非確定)
40歳非喫煙の男性が保険料125,000ドルを支払い運用した場合の解約返戻金と死亡保障
損益分岐点となる8年目を待たず、
それ以前に予想外のイベントにより途中解約をしなくてはいけない
場合でも保険料の88%は契約者に戻ってくる。
確定と非確定ボーナスを合わせた場合の損益分岐点は8年目となるが、
厳密に確定ボーナスが保険料(元本)と同額になるのは契約から20年目になる。
ヴィーナス1とヴィーナス2の大きな違いは、
この確定ボーナスがヴィーナス1は経年で増えてゆく構造であったのに対し、
ヴィーナス2は20年目以降も確定ボーナスは満期償還まで一定である点だ。
25年目、35年目における解約返戻金と返戻率
※解約返戻金には運用成績次第で支給される非確定のボーナスも含まれた数値となる。
25年目、
解約返戻金:440,101
返戻率:352%
35年目、
解約返戻金:820,352
返戻率:656%
確定死亡保障
万が一被保険者が契約一年目に亡くなった場合でも
支払い保険料と同額の死亡保障が受取人に必ず支払われる。
この確定死亡保障額は契約から満期償還まで一定である。
死亡保障額推移
※以下の死亡保障額は運用成績次第で支給される非確定のボーナスも含まれた数値となる
7年目:165,148ドル
15年目:254,800ドル
25年目:440,101ドル
35年目:820,352ドル
早期発売停止、商品仕様変更
ヴィーナス1が数か月で販売停止になったことを考えると、
このヴィーナス2も予想外の潜在顧客からニーズなどにより
早期で販売終了の可能性も無いとは言えない。
ヴィーナス2に限らず、気になる商品があれば見積もり依頼はする
習慣はつけておいても良いかも知れない。
見積りを作ったからと言って契約を迫る事はしないので、ご心配なく。
商品の説明資料などダラダラ読むより、
見積もりの数字を見れば9割型商品の仕組みが理解できる。
モノづくりでも、金融においても検討するにあたり一番重要なのはなんやかんや見積もりになる。
ピーエス:香港金融のヘッドの声明
昨年のプレスリリースだが、
香港金融管理局(HKMA)のEddie Yueさん(日銀の黒田さんのようなポジション)が、
国家安全法施行後、
世界各国の金融機関や政府からこれまで通り香港の金融システムは維持されるのかと言う
懸念があったことに対し、20年7月に声明を出している。
平易な英語で分かり易く書かれており
英語が苦手な人でも抵抗なくよめるので御時間のある方はどうぞ。
たいてい偉い方の文章は
難しい言葉や複雑な文章構成で読者をけむに巻くような表現をするが、
Eddieさんの文章は、ソフトバンクの孫社長の英語の様に平易で誰にでもすっと理解ができる。
商品へのお問い合わせやお見積り作成に関しましては御気軽にご相談ください。
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