FTライフ香港の弱点と言われてきた、低い確定解約返戻金と返戻率を改良した商品。それがエヴァー・グロー/EverGlow

FTライフ香港が11月にリリースしたエヴァー・グロー。ライバル会社サン・ライフの、確定利子(クーポン)付プランであるヴィジョンを意識した商品であることは間違いない。ご自身で契約から15年程度のそこまで長くない期間、毎年確定利子を受け取りながら運用をされたいなら即買いの商品と言える。

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FTライフ香港とサン・ライフは常に両社の商品のコンセプトをパクリ合いながら、似たような商品をこれまで沢山リリースしてきた。だが正直、これまでFTライフ香港から発売されてきた商品のほとんどが、オマケ的な部分。例えば、100年を超える運用年数、無制限に行える名義変更など、そこまで契約者の意思決定においてさほど重要ではない部分においてライバル会社サン・ライフに対し優位性を保持しようとしてきた。だが、実際のところ契約者の方が香港保険に加入をする上で最も重要とするのは、シンプルに払い込んだ保険料が将来どれだけ増えて戻ってくるのか、そして保険からの果実としてどれだけのリターンを得ながらプランを運用してゆけるのかに尽きる。

もちろん、あるお客さんにとってはオマケの部分が契約を決定するうえで重要な役割を果すこともあるのかも知れない。だが恐らくほとんどのお客さんにとって一番きになるのは自身の契約プランがどれだけ増加するのかと言う点だろう。オマケであるオプションは、解約返戻金や返戻率の増えっぷりを理解したあとで、そんなのもあったのネ程度の感覚で捉えるべきものだ。

これまでにFTライフ香港から発売されてきた商品のほとんどが、ライバル会社サン・ライフの商品に確定解約返戻金といった、加入検討者の意思決定において重要となる部分で劣ってきた。

だがこのエヴァー・グロー、契約者が加入時に将来受取ることを約束された確定の解約返戻金を競合するサン・ライフ香港の商品であるヴィジョンと同じレベルまで引き上げてきている。

・5万ドル(1万ドルx5年払い)でこのエヴァー・グローとヴィジョンに加入そした場合の比較。

確定解約返戻金。ヴィジョンは契約から15年目に37,500ドル(返戻率75%)に到達するのに対し、エヴァー・グローは14年目でその時期を迎える。これまでのFTライフの商品はこの確定解約返戻金と返戻率が常にサン・ライフ商品に比べ劣っていた。75%の返戻率を迎える時期の差はそれほど重要では無いが、確定解約返戻率を同率にしてきたところは注目すべきポイントだ。我々保険屋がブログで散々デスってきたことが商品企画の担当者の耳に入ってしまったのかもしれない。

確定利子(クーポン)。ヴィジョンとエヴァー・グローの比較において最も重要となるポイントがこの確定利子と言えるだろう。ヴィジョンは、契約2年目から毎年2.3%が契約者に払い出され、この利率は満期償還まで一貫している。エヴァー・グローの確定利子だが、契約1年目※から5年目までは2.8%、6年目から満期償還までは1.8%/年が払い出される。

※10年、15年払いで加入をする場合、利子の払出しは2年目からとなり、利率は3%/年となる。6年目以降は1.8%。

確定利子受取総額

エヴァー・グロー、

5年目:7,000、10年目:11,500、15年目:16,000、20年目:20,500

ヴィジョン、

5年目:6,350、10年目:10,352、15年目:16,103、20年目:21,854

15年目以降、ヴィジョンの確定利子がエヴァー・グローのそれを上回りはじめる。15年以上の長期で運用をするならヴィジョンが良いと言う話になってしまいそうだが、FTライフ香港の狙いは、ヴィジョンと競合し顧客獲得をすることもさることながら、毎年受け取れる利子を餌に暫く使うあての無い銀行に眠らせている纏まった資金を保険商品に切替えさせることにあるのだろう。また、保険料を前払い(全期前納)をすることで、前納分に対し追加金利の付与がされるので、契約者はこの金利分を保険料の割引と言う形でFTライフ香港からリターンを得る事もできる。そして更にFTライフ香港は定期・不定期で保険料の割引をキャンペーン行っているのでこれらを全てフルフルで活用し加入をすることが出来れば、運用効果もぐんっと高くなる。

10年から15年程度毎年利子を受け取りながら、ゆくゆくは預け入れた保険料以上の解約返戻金を子供や孫に名義を変更し継承してゆきたい方はい一度、エヴァー・グローとヴィジョンのお見積もりだけでも入手すると良いだろう。

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