香港の将来を案じてやまない方へ

チュウゴクとホンコン

香港、普通なんだよびっくりするぐらい。

香港大丈夫なのですか?治安は大丈夫なの?日本には帰ってこないの?

2019年から熱くなり出した反政府活動に纏わる一連のゴタゴタについて、

家族、知人、友人、お客さん色々な方達からご質問を頂いていた時期があった。

メディアが報道する情報をもとに、

香港が置かれている状態を理解しようとすれば

このような質問が出てくることは十分理解が出来る。

だがここ香港で生活している人間からすると、

あの当時も今も、普通の生活を送れていると言うのが正直なところである。

確かに、催涙弾が飛び交っていた時期は、

バトルフィールドから一駅離れていた場所にいても目が霞み、シュパシュパしたりはした。

その他に思いつく事としては、電車のダイヤが乱れたり、

バトルフィールドと化したエリアに駅には電車が止まらないので、

不便を感じた事ぐらいだ。

そしておっかないと言われる法律の施行された

暴徒化した民主化を求めるやんちゃボーイズ&ガールズ、

ソーシャルメディアを駆使し、

海外からの興味であり注意を引くことに成功した民主派。

ソーシャルメディアやテレビを通し、

映し出される見事なまでに切り貼りされた

センセーショナルな映像が、

世界の人々の心を揺さぶった。

だが、これら民主化の活動にも参加せず、

これまで通りの生活を送りたいと願っていた

香港の人達を見ていて感じたのは、

民主化を求める人々に同情はしつつも、

どこか他人事のように、

どこか冷めた目で、

もういい加減やめたら的な、

視線をおくっていたのを思い出す。

おっかないと言われる法律の施行も、

ジョシュア君やアグネスちゃんたち民主派にとっては、

痛い痛い法律なのだろうが、

それ以外の人間からすると、

すこしの不便はあるかも知れないが、

なんてこっちゃない法律だ。

法律の施行後、

私自身とくに日々の生活で不便だったり、

法律が存在することで何か

窮屈さを感じることはほとんどない。

ただこれまでであれば、

とりあえずソーシャルメディアで民主化を求める子達の発言に、

まぁこの点は正しいなぁ、

と思えばとりあえずのいいねしていたが、

法律が施行されてからは、

’とりあえず’のいいねはしなくなったり、

フォローをこっそりやめたことぐらいだろか。

メディアの情報とその扱い方

情報の捉え方も情報源も人それぞれ当たり前だが異なる。

私もインターネットを使い情報はチェックするが、

物事を最終的に判断し決断する場合において

一番頼りにするのはやはり人からの生の情報だ。

自分の人脈や付き合う人の属性により

得られる情報には限りや片寄りは出るのは正直なところではあるが、

数人に同じ質問を投げかけ、

彼らの意見を聞けばそれなりに全体像のようなものが浮かびあがってくる。

これまで正直、

そこまでメディアや彼らが垂れ流す

情報の真偽や精度をそこまで意識してくることは無かった。

しかしこの2019年からはじまった

一連の出来事はメディアがどうやって情報を発信し、

人を引き付けるように情報を操作し

報道するのかを痛いほど感じた。

と言うわけで、

自分なりにヒアリングを行い、

ヒアリング協力者

シーシーピーの幹部の息子と仲良しの香港人の元同僚であり親友。

最近はWARUの烙印を押されてしまっているお巡りさんと

経理の二足の草鞋を履いた元同僚であり友人。

私より日本語の上手な香港人の元上司。

買い物依存症の妻。

値上がりした不動産を高値で売りぬき、

ビーエヌオーで香港を離れ英国に移住するも仕事が見つからず、

紳士の国の方からの陰湿ないじめを受け香港シックにかかった香港人。

中国大陸からの超富裕層顧客を多数抱える、

コロナ収束とボーダーのオープンを

涎をたらしながら待ちわびるAIAのセールスマン。

ヴィレッジボーイと呼ばれる、

香港の金持ち家系出身のボンボンの元同僚。

香港人の富豪と結婚し

かれこれ20年以上香港で生活されている中高年のお嬢さんなどなど。

政治や今香港がおかれている状況には実はあまり興味はなさそうである

話を聴いていると

どうも今の香港の置かれている状況(法律の施行後の影響ふくむ)を

そこまで悲観的には捉えていないし、

そしてそもそも気にしていない。

そして法律の施行には基本的に賛成している。

1人、金持ちのボンボン(ビーエヌオー取得済み)は民主派だったので、

否定的なコメントはしていたが、

積極的に抗議活動をしていた仲間がパクられる姿を間近でみていたので、

どこか諦め気味に、もうどうしようも無いよね、と言っていた。

政府からのコロナ給付金をしっかり貰い、

今は香港政府の大ファンのようである。

ただヒアリングをさせてもらった人達の

知人の中には香港を離れた(たい)人もいるようだ。

理由の多くは子供の教育に関してだという。

子供が自分から嫌だと言えば、

金のある家であれば即移住。

家計がタイトであれば子供と母ちゃんだけ移住をさせ、

父ちゃんは香港に残り仕事をしながら生活費を送金するなどしているようだ。

ただ父ちゃんは久しぶりの独身生活を謳歌し過ぎ、

違う問題も色々発生していると聞く。

アルコール依存、

奥さんがいるにも関わらず新しいガールフレンドが出来る、

スイッチのしすぎによる腱鞘炎など。

教育に関しては経済的に余裕があれば移住はしたいと考える一方で、

子供の質の問題もあり、

学校で中国カラーバリバリの教育を受けたとしても、

うちのこどもバカだからどうせ学校で教えて貰ったことを

全て吸収はできないだろうと、ゆる~く、

変わる教育制度を受け入れている家族があるのも確かなようである。

最低限の勉強は金のかからない学校で。

道徳的な事は母ちゃんと父ちゃんの背中を見ながら学び、

将来喰いっぱくれしない様に

最低限、英語と北京語はしっかり身に着け、

スクスク育ってくれることを期待しているようである。

香港人の海外移住はデモや国家安全法が施行される以前からあった

政治的な理由で香港を離れる人や、

離れたい人につい焦点をあてた記事をよくみかけるが、

実際そんなに簡単にできることではないだろう。

一生遊んで暮らせるだけの金があるような人であれば、

どこへでも行けるだろう。

だが一般のそれ以外の人にとって、

そう簡単にできることではない。

香港で仕事があり、家族を養っていくこと、

子供にそれなりの教育を受けさせるためにどうするか、

日々生きてゆくことに精一杯なのである。

香港人の友人が以前ニュージーランドへ移住するの

にどのぐらいかかるか調べたら、

なんやかんや一人3,000万円以上するらしい。

そいつは子供と嫁さんの3人家族なので合計9,000万円である。

「フ●ック」と言って笑っていたのを思い出す。

既にビーエヌオーと、

これまで貯めた数百万円だけをもって

イギリス移住をした勇者もいると言う。

しかもその方は英語が話せないと言うから、

香港に残ったその人の友人達は皆、

どうやって短期間で英語を習得し、

イギリスで仕事を探すのか?

ちゃんと食っていけるのか、

その彼の安否が気になり、

毎日眠れない夜をおくっているという。

香港の人口減少はデモや国家安全法の施行が原因で

増えたと語られる事が多いが、

人口統計をみると実はそうではなさそうである。

人口増減は、出生数と死亡数の差による自然増減と、

地外との人の流出入の合計により算出される。

さらに後者はちゅーごくからの定住目的の移住者の増減、

外国人の家政婦さんの増減、

そしてその他となる。

このその他に香港人の移住(海外赴任なども含む)が含まれる。

2019年:

自然増減:+7,000

ちゅーごくの方:+39,000

家政婦さん:+13,000

その他:-22,000

2020年

自然増減:-7,000人

ちゅーごくの方:+10,000

家政婦さん:-25,000

その他:-24,000

2019年、2020年における人口減少は

デモとコロナの影響による

ちゅーごくの方の定住目的の移住の減少と、

家政婦さんの帰国が大きな原因となる。

その他の流出の数値だけを見ると、

1997年から2020年までの平均増減数は34,000人と言われるので、

この数年のゴタゴタがある以前から

香港人は何かしらの理由で香港を離れていたことになる。

一国二制度は維持されるBYキャリー。ダイナミックにそしてポジティブに未来を描く。

テレビ越しでしか拝むことのできないような方達であるので、

香港政府としても中国政府としてはっきりと、

香港のアジアの金融センターとしてこれまで通りの役割を果してゆく。

そして一国二制度は維持すると声明を出しているのだから、

この点はそのままかれらの言葉を信じるしかあるまい。

我々が彼らの本心を知る術はない以上

彼らの言葉をそのまま感情を挟むことなく、

言葉通りに受け取るしかないだろう。

我々のような末端の人間は

ダイナミックにそしてポジティブに

彼らの意図や狙いを想像するしかないのではないだろうか。

国家安全法

民主化を求める人にはとても悪い法律である。

一方香港は金を稼ぐ場所であると考える人達にとっては支持に値する法律。

香港以外の国に住む人にとってはティータイムの話題の一つとして意味を持つ。

香港はこれまでも何度か大きなデモはあった。

だが2019年に施行されそうになった

逃亡犯条例に端を発したデモは規模や内容がえぐ過ぎたのは確かだ。

これまでのデモには黙認し、

香港内で処理をしろ的なスタンスだったキンペイもさすがに

これは放置し続けるわけにはいかないとなり、

嫌々かどうかは分からないが国家安全法を香港に施行させたのだろう。

おそらく、

今後も香港政府の民主化に関する活動に対する姿勢は厳しいままだろう。

民主化を求める人はこれから、

これならどうだ、

ここならどうだと政府の腹をさぐりながら活動をしてゆくのだろうが、

不幸にも2019年から始まったデモにより、

今の香港政府のこれら活動に対する沸点は非常に低くなっている。

この巷ではネガティブにとらえられている国家安全法だが、

デモに全く関与もせず平穏な生活を求めていた人だったり、

香港の花形産業の保険業や金融ビジネスや観光関係のビジネスに

携わる人間からは支持されていた。

これでやっと仕事に打ち込めると。

それはそうだろう、

彼らのせいで金儲けの邪魔がされていた時期は確かにあったのだから。

だが悲惨なことにデモが収束したとおもったら今度はコロナ直撃。詰む。

アグネスちゃんやジョシュア君がぱくられてしまったが

さすがに逮捕されるのはかわいそうである。

香港市民も彼らに同情はしている。

だが、

彼ら努力や頑張りへの理解と敬意ははらいながら

心の中でそっと応援する形を取っているのだろう。

だれもこの件でぱくられたくはない。

逃亡犯防条例改正案に端を発したデモはテレビを通してみていたが、

まあまあスゲー数の人が参加していた。

だが時間が経つにつれ、

休日やることも無いから取り敢えず参加しようか的だった家族や、

わざわざパクられるリスクを取ってまでデモに参加することはないだろうと

思いはじめた人間は少しずつ、デモからは離れ始めた。

そして最後の最後まで残ったのが

ぶれない芯のあるアグネスちゃんやジョシュア君と言った人間と、

ゲームの世界と現実の世界を混同したような、

信念はクニョクニョだけど体力と時間を持て余したやんちゃな方たち。

破壊活動に頼ることなく言葉でしっかりと政府と対話をしていれば、

国家安全法が施行されるには至らなかったのではないかと個人的には思っている。

クニョクニョ軍団によるあの破壊活動はどんな理由によるものでもあれ

許されるべきではない。やりすぎ、あれは。

器物破損、営業妨害、なんでもありの滅茶苦茶な状態だった。

キャリー!!!

今のキャリーは完全なるイエスマンだ。

香港市民も冷たい目で彼女のキンペイとの付きあいを眺めているが、

一方で同情をしているのも確かだ。

政府の人間であるとは言え、

組織の中で働く以上サラリーマンには変わない。

怖い上司と、言う事を聞かない部下の間に挟まれているキャリー。

2017年に行政長官に選ばれる前は、

正義感もあり市民から高い評価を受けていたキャリーだがやはり、

立場が変わればこれまでの主義や主張も上司に合わせ変えなければいけない。

まさにサラリーマンそのものだ。

香港人そして香港

2006年に英語もろくに話せない状態で移住をした私を、

程よい距離感を保ちながら受け入れてくれたのが香港とそしてここ香港に住む人々だ。

世界中からモノ、カネ、そして多様なヒトが集まる場所香港。

物事が決まり進行してゆくスピードがべらぼうに早い。

ダラダラじっくり考えてから動くと言うスタイルでは、

このスピードにのりながらサバイブしてゆくことは難しいだろう。

私は今もだが、全くこのスピードについていけていない。

しかし、私がここまで生き残ってこれたのは、

香港の人たち程よい優しさとそして、

多様性をしれっと受け入れることが出来る懐の深さのおかげだ。

そして日本が超好きな香港の人には、

日本人と言う理由でこれまで何度も特別扱いをしてもらってきた。

15年も香港に住んでいるにも関わらず、

広東語が全くしゃべれない私。

マジかよと呆れながらも、

英語と日本語でコミュニケーションをしてくれる優しい香港人。

どんなくだらない質問にも

ブーブー言いながらもしっかり回答をしてくれる香港人。

どれだけ激おこぷんぷん丸でも、

ドンキで日本のおやつを買ってあげるとすぐ許してくれる香港人。

ドタキャンをしても怒らないしきにしない香港人。

そんな香港の人達とこれからも、オフショアの保険商品を販売してゆこうと強く思っている。

保険商品に限らず、何かご質問があればいつでも御気軽にご相談下さい。

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