香港の保険ライセンスとブローカー

香港保険

香港で保険商品を販売する場合、
自身が属する保険会社の商品のみを販売することが出来るエージェントと、
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)の一員として
様々な保険商品を取り扱うことができるブローカーと言う二つの立場で活動が行える。

いずれの場合もライセンス登録を行う必要があるのだが、
ライセンス申請を行うあたりいずれの場合も先ず、
PEAKと言う団体が行っている試験に合格する必要がある。

選択式の試験になりそれぞれ70%以上のスコアで合格となる。
英語と中国語で試験を受ける事になるが私は英語で受験をした。

英語、中国語が得意であれば抵抗はないだろうが、
保険業界どくとくの単語も出てくるので
グーグル先生の力をお借りしながら気合で勉強をする必要は出てくるだろう。

私の場合は、以下のリンクを調べながら勉強を行った。
保険用語について説明もあるのでこのサイトは一番使った。

生命保険用語 英和・和英辞典|公益財団法人 生命保険文化センター (jili.or.jp)

私はペーパ1、3、5を受験したがペーパ3は一度不合格をしている。
私の友人は象形文字の解読に相当てこずったようで、
六度目の試験で合格したようである。

勉強用のテキストはPEAKの会場でも購入できるが、
こちらのリンクからもダウンロードできる。

エージェント・ブローカーいずれの立場で働く場合でも
まずはペーパ1と3を受けその後必要に応じてこれら以外のテストを受ければよい。
私の場合は投資にからむ生命保険の販売も行う必要があったのでペーパ5も取得した。

勉強をしていた当時の事は思い出したくも無いが、
テキストのページ数を今PEAKのウェブサイトにアクセスし確認したが以下の通りだ。

ペーパ1:194ページ、
ペーパ3:218ページ、
ペーパ5:327ページ、
となっている。


グットラック!


晴れて試験に合格したら次は、
ブローカーになる場合は、
登録するIFAを通しライセンス登録申請を行い
保険監督庁(Insurance Authority/IA)よりライセンスを付与されて完了となる。

これまではPIBAとCIBと言う業界団体がライセンスを出していたが、
現在は上記のIAになっている。

試験に合格すれば以降何もしなくても良いわけでは無く、
毎年一定の時間座学(Continuous Professional Development/CPD)を受ける必要がある。

ライセンス登録を行う事はすなわちIAより監督を受ける事を意味する。
不正を行い契約者に不利益を被らせれば当然厳しい処罰の対象となる。

日本円にして数千万円を超える罰金や懲役刑も処罰内容に入っている。

ペーパ5だったと思うが、
過去に発生した不正行為について言及があったが
上記罰則を受けてまで成約するメリットのある取引だったのだろうか。

場合によっては
善意無過失のようなケースにより
契約者に不利益を被らせることもあるかも知れない。

だが、
そのようなケースを未然に防ぐために
ブローカーは日々高いアンテナを張り、
業界のトレンドや商品知識をしっかり身に着け
ながら日々の活動に精を出していく必要がある。

「ブローカー」は日本語では中立人と言う意味で、
独立の第三者としての立場にあり他人間の商行為の仲介を業務とすると定義される。

ブローカーはただ単に取引相手を紹介するだけでなく、
両者の取引契約が円滑円満に行えるよう調整し、
それを成立させるために最善をつくし、
成約にあたっては証人となる義務を負い、
場合によっては仲立行為の成立に際し契約書に署名をする必要もある。

両者の取引契約を円満に実現させるよう誘導し、
それを成立させるために努力し、
その成約に当たっては証人となる義務をもち、
法律によってはその仲立行為の成立に際して
場合によっては契約書に署名する必要もある。

ブローカーはエージェント(代理店)の様に一定の会社に従属するものではなく、
顧客のために商品を探したり売り手のために顧客を探したりすることができる。

日本にお住まいで香港の保険に加入をご検討されているお客様にとっては、
お申込出来る商品には限りがあるのでそこまで気にする必要はないのだが、
香港に在住で加入をご検討されている方にとっては選択肢が多い。

そのため、
いきなり知人が勤めているからとか、友達に紹介されたから、
と言う理由でいきなりエージェント一社と話をするのは出来れば避けたほうがよいだろう。
まずは各保険会社の商品が取り扱えるブローカに自分の予算や要望を伝え、
いくつか自分のニーズ合った商品をみつくろってもらい比較しながら検討をするのがよいだろ。

いつ関係が終わるか分からない知人や友人とは違い、
保険や金融商品は解約時や万が一の時がおとずれるまで、
契約者自身が最後の最後まで付き合っていかないといけない存在なのだ。

しっかり納得がいくまで考え決断を出すのがよいだろう。

余談だが日本語での
ブローカーという言葉はあまり良い印象を持たれないことが多い。
週刊誌やドラマなどで良からぬことを仲介する人のことをブローカーと
呼ぶことも多いからかもしれない。

香港はじめ海外におけるブローカーは
そうしたイメージとは裏腹に国の規定に従いしばしば
ライセンスの取得・登録も求められるれっきとした専門職なのである。

試験について気の失うようなお話を聴いてみたいと言う方は以下よりお問い合わせくださいね。

    コメント