ロックインオプションと不都合な真実

FTLife/富通保険

FTライフ香港の貯蓄商品に組み込まれたロックインオプション。サン・ライフ香港とFTライフ香港の商品の特徴を比較する中で、なぜこのロックインオプショを各商品に組み込まれているのかが気になったので、私なりにまとめたことをつらつらと書かせて頂きたいと思う。

だがその前に、ざっくりとサン・ライフとFTライフ香港の商品の運用面や特約として組み込まれるロックインオプション以外の特徴についても少し触れておきたい。この2社の商品をことなるアングルから眺めることで、この謎のオプションの存在意義が理解しやすくなる。

運用効果(サン・ライフVSFTライフ香港)

運用開始後どの時期に焦点を当てて話をするかにもよるが、基本的に解約返戻金と返戻率の良さで選択をするならサン・ライフ香港の商品が良いと思っている。特に早期解約をしないと言う前提のもとで、将来契約者が受取ることを約束された解約返戻金の増加具合でみれば、その差は歴然としている。

最大瞬間風速的にフォーチュンセイバー3がサン・ライフ商品の返戻金を上回るタイミングがあるが、基本的に運用面(確定の解約返戻金)においてはサン・ライフの優位性が際立つ。

運用面でFTライフ香港の商品に優位性があるのは、非確定の解約返戻金の異常なまでの増加っぷりだ。だが、既にご存じの方もいるかとは思うがこの非確定の解約返戻金は、あくまで運用成績次第で支給される解約返戻金(ボーナス)である。そのため、増減することも最悪ゼロになることもある。

だが、過去の運用成績は将来の運用効果を約束するものでは無いと言う、香港保険業界における絶対的ルールはあるが、この非確定の解約返戻金の達成率に関しては、サン・ライフのそれより優れていると言う事実を聞くと、どうしたもんだろうとなってしまう。

そして、この非確定の解約返戻金が、後ほど説明するロックインオプションの機能面において重要な役割を果している。

オプション

でだ、運用面において劣るFTライフ香港。この部分を補うために、これでもかと言うほどユニークでサン・ライフに限らず、香港にある他の保険会社も思いつかないような斬新なアイデアオプション生み出している。香港内外の企業による買収など経て、現在は香港の巨大財閥系企業の傘下にあるFTライフ香港。このことから、香港政府とは近い位置にあるのは想像がつくだろう。保険は香港の一大産業と言われる。そのため世界有数の保険会社がここ香港に軒を連ね、香港を起点にアジアでのビジネスを展開している。平等で公平なルールのもとで、優良で価値のある商品を香港にある外資系・香港系の保険会社がともに競い合いながら開発をしている。だがいくら優良な外資系企業が香港にオフィスを構えビジネスを展開しているとは言え、ここ香港がホームになる香港系業に対し少なからずエコひいき的に便宜を図っていることは容易に想像ができるだろう。そんな背景もあり、香港政府としてのFTライフへの期待も大きくなり、そしてその一方でFTライフにとっては、これまで他社が考えもしなかったような新しいアイデアを盛り込んだ保険商品を開発する必要が生まれる。プランの名義を変更し半永久的に保険プランを継承しながら資産を増やしてゆけるオプションがリージェントプレミアに特装された時は、業界がざわついていたのを覚えている。だが、FTライフ香港がおっちょこちょいと言うか、少し残念なところは新しいアイデア保険商品を業界に出すが、すぐサン・ライフ始めライバル会社にマネをされてしまうところにある。しかも競合会社は、FTライフの粗削りのアイデアを更に洗練し自社の商品のオプションとして組み込んでいる。その典型的な商品がステラーになる。

安売り大魔王FTライフ香港

保険料の割引キャンペーンは当たり前のものとずっと思っていたが、実は日本などでは一般的ではなく、香港ならではの商習慣であることを保険屋の仕事を始めてから知った。その中でも積極的に春夏秋冬常に割引キャンペーンをしているのが、安売り大魔王FTライフ香港だ。これは商品のパンフレットなどにもしっかりと明記されており、総保険料の額が大きくなればなるほど割引率が大きくなると言うものになる。この通年のイベントの他にも、不定期のキャンペーンや私が所属するIFAであるグランタグ社の特別の割引キャンペーンが行われることもある。サン・ライフも保険料の割引キャンペーンは行っているが、通年の割引キャンペーンは無い。

苦肉の策かロックインオプション

このロックインオプションは既述の通り、将来受取ることができるかも知れない非確定の解約返戻金の一部を、将来のあるタイミング(自分で決めたり、または規定の条件に基づいてきめることができる)で確定の解約返戻金に切替えると言うものになる。だが、この非確定の解約返戻金は、見積りに記載されたその年になってはじめて支給額が分るボーナスである。そのため、加入検討時にいくら将来受取ることが出来る額をシミュレーションしたところで、所詮は絵にかいた餅に過ぎない。FTライフ香港のオプションにインスパイアされて、自社のプランにも積極的にも類似したオプションを取り入れているサン・ライフ香港が、このロックインオプションだけは、採用をしていない所を見るとどうも、いまいちぱっとしないオプションなのだろう。

当たり前のお話にはなりますが

契約者は当然、ご自身のライフスタイルにあわせ、運用効果、保険料の割引額、そしてロックインオプションの除くその他オプション内容を比較検討しながらFTライフ香港の商品にすべきか決断をすることになる。円資産を中心にお持ちの方にとっては、FTライフ香港のクレイジーな割引キャンペーンを活用することで、円安により被りかけたロス(余分な支出)を軽減できるだろうし。もし米ドルや香港ドルをお持ちであれば、為替リスクを排除した条件下でシビアに運用効果面だけを見ながら商品の選択が出来る方もいる。

ご予算をお知らせ頂ければいくらでも弊社で見積り入手し比較検討ができる様お手伝いさせて頂く。お見積もりや商品詳細をご希望の方はお気軽に弊社までお問い合わせ下さい。

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