フランクリン・テンプルトン・ジャパンによる米国を中心とした当面の市場環境説明と、同社がインベスターズトラスト社に提供しているファンドについて

ファンド会社

インベスターズトラスト香港社が主催するオンラインセミナーに参加をしたので、
以下備忘録も兼ねて気になった部分(メモッタ)をつらつらと記載しようと思う。

フランクリンテンプルトンジャパンによる
米国を中心とした当面の市場環境についてのプレゼンになる。

ポイントは3つ。

①ワクチン接種普及により世界経済は徐々に正常化にむかう、
但し各国の回復ペースは依然としてまだらな状態

②米国では経済活動再開によりインフレ懸念が台頭、
2023年の米国の利上げが視野に入る。

③米国株式市場は流動性相場から業績相場へ移行、
利益回復と株主への還元の活性化が市場の焦点となる。

主要国の景気動向:コロナ後の回復ペースは国によりまちまち

主要国の実質GDPの推移
※2019年10月~12月期を基準とする(100)

中国。2020年1~3月のGDPは一旦落ち込むものの、
以降回復をして2021年3月以降106.9%まで回復。

豪州は100.8%、米国99.1%、日本97.7%、ユーロ圏94.5%となる。

主要国の2021年1~3月期の実質GDP成長率
※%、前期比

プラス成長:豪州1.8%、米国1.6%、ブラジル1.2%、中国0.6%。

マイナス成長:ユーロ圏-0.6、日本-1.3%、英国-1.5。

米国のインフレ加速は特定品目の影響が大きい
※2019年1月を基準とする(100)

米国の消費者物価指数(CPI)の推移(構成品目別)
中古自動車・トラック126.8%、ガソリン117.2%、ホテル宿泊95.5%、航空運賃90.9%。

6月FOMCで2023年の利上げ予想が参加者の大勢を占める

18人中13人が2023年末までの利上げを示唆。

市場2022年からFRBのテーパリング開始を予測。

※市場関係者によるFRBの資産購入額予測
※(億米ドル/月額)
2022年以降量的緩和の段階的縮小が行われ、
2023年に量的緩和終了が予想される。

2021年1Q~4Q
米国債800億ドル
住宅ローン担保証券(MBS)400ドル

2022年1Q
米国債約600億ドル
住宅ローン担保証券(MBS)約300億ドル

2022年2Q
米国債約420億ドル
住宅ローン担保証券(MBS)約200億ドル

インフレ懸念台頭でも米10年国債利回りは足元では安定
※市場予測
2021年7月1.49%、2022年1月1.88%、2022年7月2%。

米国の短期金融市場には大規模な待機資金が存在
※米国のMMF残高の推移(兆米ドル)

2020年、MMFへの資金逃避
3.6兆ドル(コロナ危機)。

バイデン政権の景気刺激策などの影響から余剰資金が流入、
2021年には4.6兆円に。

待機資金の存在は潜在的なリスク・マネーの還流余地を示唆。
→個人による株式投資、企業による自社株買い

FRBの利上げの初期段階に米国株は調整する傾向あり

米国株はコロナ禍で流動性相場から業績相場へシフト

2021年1Q決算で米国株の利益見通しの情報修正進む

米国株式市場ではバリュー株への見直しが進む
※米国株(グロース株・バリュー株)の12ヵ月先予想PER

米国グロース株、28.08倍(割高)
米国株/S&P500指数、21.99倍
米国バリュー株、17.76倍(割安)

米国企業の株主還元策に復活の兆し

2兆ドル以下(コロナ前)を上回る潤沢な手元資金2.2兆ドル(2021年)。

インベスターズトラスト社のファンドプラットフォームには
5つのフランクリンテンプルトン社のファンドが用意されている。

インベスターズトラスト社のポートフォリオ内にも
同社のファンドが5つ用意されておりその内3つが株式ファンドになる。

インベスターズトラスト社のデータでは、
投資地域がグローバルとなっているが、
アメリカ企業の割合が大きい。

FT Technology(8割)、
FT Biotechnology Discovery(4割)、
FT Shariah Global Equity(3割)。

ファンドコードファンド名アセットクラス投資地域
LU0109392836FT Technology株式グローバル
LU0109394709FT Biotechnology Discovery株式グローバル
LU0792757196FT Shariah Global Equity株式グローバル
LU1093756168FT K2 Alternative Strategiesオルタナティブグローバル
LU0252652382FT Global Bond債券グローバル
LU0170475312FT Global Total Return債券グローバル


フランクリン・テンプルトン会社概要

1947年に、ウォール街でリテールブローカとして成功を収めたRupert H.Johnson,Sr により設立される。アメリカ建国の父であるベンジャミン・フランクリンの考え方に影響を受け社名をフランクリン・テンプルトンと定める。2020年12月時点、およそ1.5兆ドルの資産を運用する。

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