インベスターズトラスト社の元本確保型、確定利回り付きポートフォリオプラン(Investors Trust/Fixed Income portfolio)。

インベスターズトラスト社の確定利回り付きポートフォリオプラン概略

インベスターズトラスト社（以下ITA）の元本確保型、確定利回り付ポートフォリオプラン。米ドル資産と資産の置き場の分散を目的とし、中長期でリスクを抑えつつ、確実に利子を得ながら運用したい方はマスト・サインの商品だ。

ただ、これは最初にきっぱりとお伝えしておく必要がある。この元本確保そして利子が受け取れるのは、途中引出しや途中解約が一切無いことが大前提にあると言うこと。

この事を理解した上で、加入者はプラン運用期間を3年、5年、7年、10年のいずれかから選択することになる。

当たり前だが、運用期間が長ければより高い金利を受け取りながら、複利で運用がしてゆける。現時点での金利は、3.25％/年（3年）、3.75％/年（5年）、4％（7年）、4.5％（10年）となっている。

不可解な流動性と解約手数料

投資したことを忘れ、満期償還まで運用を継続できることが理想であることは言うまでもない。とは言っても、数年から10年先の未来を予測することは誰にもできない。満期償還を前に、急なお金の入用があり、泣く泣く途中引出しや解約を余儀なくされることもあるかも知れない。

このような場合に備え、契約者が理解しておくべきなのが、契約から何年目において解約をするとどれだけの資金（％）が回収できるのかということ、そしてその手数料だ。

回収することが出来る資金のパーセンテージ（ITA社内では流動性と表現している）は以下の通り。

流動性

3年運用プラン。

1年目終了時、35％。2年目終了時、70％。3年目終了時、100％。

5年運用プラン。

1年目終了時、20％。2年目終了時、40％。3年目終了時、60％。4年目終了時、80％。5年目終了時、100％。

7年運用プラン。

1年目終了時、0％。2年目終了時、10％。3年目終了時、20％。4年目終了時、40％。5年目終了時、60％。6年目終了時、80％。7年目終了時、100％。

10年運用プラン。

1年目終了時、0％。2年目終了時、5％。3年目終了時、10％。4年目終了時、15％。5年目終了時、30％。6年目終了時、45％。7年目終了時、60％。8年目終了時、75％。9年目終了時、90％。10年目終了時、100％。

解約手数料

3年運用プラン。

1年目終了時、3％。2年目終了時、2％。3年目終了時、0％。

5年運用プラン。

1年目終了時、4％。2年目終了時、3％。3年目終了時、2％。4年目終了時、1％。5年目終了時、0％。

7年運用プラン。

1年目終了時、5％。2年目終了時、5％。3年目終了時、4％。4年目終了時、3％。5年目終了時、2％。6年目終了時、1％。7年目終了時、0％。

10年運用プラン。

1年目終了時、6％。2年目終了時、6％。3年目終了時、5.5％。4年目終了時、5％。5年目終了時、4.5％。6年目終了時、4％。7年目終了時、3％。8年目終了時、2％。9年目終了時、1％。10年目終了時、0％。

取次をする人間がこのような事を言うのもなんだが、これら流動性と途中解約手数料を見ながら個人的に思うのは、途中解約をすることで流動性の部分でかなりの投資資金をインベスターズトラスト社に上納することになるので、この解約手数料は払わなくてよくネ、と言うこと。ルールなのでしかたのないことなのかもしれないが、「なんだなぁ、しかし感」は拭いきれない。

ITAがどの様な狙い、意図でこれら費用徴収を決めたかは知る術はない。だが創造性豊かにITAからの無言のメッセージを理解するならば、特に、金利の消えた国、日本の居住者に対しては、銀行の口座にどれだけ資金を置いておいても増えることはない。そしてどのみち、散々投資先を悩みあぐね、結局は意思決定をしないまま、お金を銀行に寝かせて置くことになるのならば、それらな、この確定利回り付きポートフォリオプランに預けておけョ、と言ったところだろうか。